ASCENT-zouho2022
5/32

 アイザック・ニュートン(1642-1727)は、すべての物体に互いに引き合う力(万有引力)が働くという着想を得、この力の大きさが物体の質量に比例し、物体間の距離の2乗に反比例するなら、ケプラーの3法則を説明できることを数学的に示しました。この過程で見出された運動の法則を用いて、様々な物体の運動を理解し、予測することができるようになりました。 ニュートンはこれらの研究成果を「自然哲学の数学的諸原理」(プリンキピア)という著作にまとめ、古典力学を確立しました。ケプラーの法則の発見万有引力の法則の発見しっかりした観測データが残されていたから、法則が発見できたんだね ドイツの天文学者ヨハネス・ケプラー(1571-1630)はティコ・ブラーエが残した火星の観測データを解析して以下の3つの法則を見出しました。① 惑星は太陽を焦点とする楕円軌道上を運動している。② 太陽と惑星を結ぶ線分は等しい時間には等しい面積を覆う。 ③ 惑星の太陽からの平均距離の3乗は公転周期の2乗に比例する。ケプラー以前には惑星の軌道は円だと思われていました。火星の軌道が円から少しずれた楕円であると発見されたことが、ニュートンによる大発見につながりました。5

元のページ  ../index.html#5

このブックを見る